白い髪で生まれたがために、悪魔の子とされ、
赤子の頃に森に捨てられた青年トゥラス。
太陽の光が苦手な彼は、三匹の虎と共に生き、
狭い森の世界しか知らないでいた。
ある日トゥラスは、
狼に襲われていた旅の老人・チュンオウを助ける。
そして共に旅に行かないかと誘われる。
家族のように虎に愛され、森を永遠のすみかと考えていたトゥラスには、
森を出る旅への決断は大きなものだった。
しかし、生まれた時に握っていた石に導かれるように、トゥラスは老人チュンオウと旅に出る。
金属を扱う高い技術が世界に浸透し始めた頃、
さまざまな文明が成長し、各国では独自の文化が彩りを咲かせていた。
トゥラスは、森を抜け出した広い広い世界にその灰色の瞳を輝かせる。
そして出会った夜鷹の主は……。
人や自然を再認識するための、大人向けファンタジー。
(もちろん大人でなくても楽しんでいただけると思います)
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